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女体を引き受ける覚悟をした(4)妊娠という選択肢はあるのだろうか?

ご無沙汰しておりますー。ミレーナ経過報告その四、でございます。

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☆前回までのあらすじ☆

施術の痛みに驚きつつも、無事にミレーナin子宮。その結果、性的主体性が育まれ、自分の身体や性を肯定できるようなってきた。ミレーナによるホルモン効果は約5年間といわれているが、時は早いもので既に4年が経とうとしていた……

参照)過去記事

kmnymgknunh.hatenablog.com


kmnymgknunh.hatenablog.com


kmnym.hatenadiary.jp

 

昨年は出張が重なったことで3年目検診を先延ばしにしてしまい、年末になってようやく渋谷のかかりつけ婦人科へ。

3年目検診をさぼって4年目検診のタイミングに突入してしまったということです…(・∀・) 

そこで、判明したこととは………

 

 

 

 

 

☆  子  宮  筋  腫  さ  ん  初  登  場  ☆

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引用先)下記リンク

参照:その他の子宮の病気 子宮筋腫|子宮内膜症

子宮筋腫とは、子宮にできる良性の腫瘍。月経のある女性の5人に1人(4人に1人説もある)に子宮筋腫が発生すると言われていて、まあメジャーな病気。場合によっては不妊の原因となることもある(上記参照) 

 

私も驚いたし、主治医もちょっと驚いていて。

ホルモン治療(つまりミレーナ装着)によって腫瘍の増大は防げるはず。しかし2年越しに突如出現した、2.5センチ腫瘍(あんた一体どこから来たの?)。高校生の時から「生理そんなに重いんだね~月経困難症かな?」と医師に言われていたので、子宮内膜症子宮筋腫は想定されていた*1のだが、あまりに突然で。主治医としては「年単位の経過観察で十分だけど、もし気になるようだったら半年毎の検診にきてください」と。自分の身体は大事にしたいし、今後はこまめに検診に行かないとなあと、猛反省(;∀;) 

そして、ミレーナ装着して5年目に突入なので、主治医に質問。

 

Q.ぴったり5年の区切りでミレーナを外すか判断すればいいんですか?

A.「ホルモン持続効果5年」というのは、あくまで目安。効果が弱まれば、ミレーナ使用前のように経血量も増えるし月経痛も生じる。なので、そのような症状が出現したら避妊効果自体も弱まっている。つまりミレーナ装着状態で妊娠してしまう可能性もある。 

 

年内にミレーナ継続の判断を迫られるかもしれない!ということを自覚した私でした。

 

 

そんな流れで、年明けに近所の婦人科でがん検診

ミレーナのかかりつけである渋谷のクリニックはちと自宅から遠いので、検診は近所の婦人科に行くようにしていて。

①子宮頸がん(毎年1回)20歳以降は区の無料クーポンが出ていて行きやすい。

乳がんNEW!) 40歳未満なので自費診療。触診と自動乳腺超音波検査(ABUS*2)で予算は1万円ほど。

最近乳がんの知人が増えたのと、20代でも罹患する可能性はあるので初めて検査に行ってみた。ちなみに超音波機械で乳をもにゅもにゅするのは全く痛くなかったです。また、子宮頸癌検査時に☆お股開脚☆するので、セカンドオピニオンを狙ってミレーナと子宮筋腫の状態もチェックしてもらうの巻。その時の先生の反応が愉快で。

  

 

先生「あら~!良かったね~!!

あなたの子宮の中でミレーナと子宮筋腫がうまく共存してるわよぉ~!!!!!」

 

(笑)

思わず笑ってしまった。なんてカラッと明るい診察だろう。「共存」っていい言葉。先生と色々語らううちに、筋腫ってやつは自然消滅しないそうで、一緒に生きていくしかないし、女体まるごと引き受けていこうという気にもなってきたのだった。同じく婦人科系疾患を持つ友人とも「筋腫の育成ゲームか」って笑いあったりしながら。

さらにびっくりしたのが、「私は子どもを産める身体なんでしょうか?」という問いが自分の喉の奥から飛び出したこと。(先生は、「筋腫あっても産んでる人はごまんといるよー!*3」って返信をくれたけれど、)妊娠を「自由に選択できる」状態と「制限されている(あるいは選択肢が限りなく少ない)」状態は、全く異なるということ。結婚を申し込んだ時も、「妊娠出産育児は絶対条件じゃない(むしろDINKSを望む)」と夫に伝えていたし、「女体を引き受ける覚悟をした(1)」でも、幼少期の経験(流産した母の喪失感に巻き込まれたこと)や女体嫌悪と出生主義への違和感*4について書いたように、これまで自分自身が妊娠出産の当事者になりたいと積極的に思うことがなかった。育児に関しては少し関心がありつつも、自分の産んだ子である必要は全くなく、誰かの産んだ子を大切に育てるという社会的役割を担えたらいいなという意識だった。でも、「産むかどうかの選択肢を持てる身体」と「産むという選択肢を持てない身体」を比較した時、セルフボディイメージの違いに気付いた。たぶんこれは、病気を抱えていたり、不妊治療中だったり、年齢の問題だったり多くの女体をもった人たちが悩んできた(今も悩み続けている)壁なのだ。選択肢が狭まっていくのを実感するほど、急に見える世界の色が変わって焦ってしまうというか。私は出産願望がほとんどなかったし今もほぼ無いけれど、可能性や選択肢がなくなってしまう喪失感、自身の肉体に対する不思議な寂しさが生じたことは確かだった。

 

1人で悩んでも仕方ないのでパートナー(夫)に相談してみた。

今年も変わらず元旦に「今年も婚姻継続、OK?」という同意を交わした。その後、「相談がある。子どもについてどう考えてる?」「子宮筋腫ができちゃったのとミレーナ五年目なのとで、妊娠出産育児について、改めて話し合いたいのDAGA。」と申し出た。(話し合いの内容は割愛するが、)結果的に「現時点では(自分たちの生殖による)子どもは持たずにやっていきましょう」ということでまとまった。 

 

 

ミレーナ5年目(4年経過)の総括として

・ミレーナ取り外しのタイミングが来ても、妊娠という選択肢を望まない。

・ピルよりもコスパが良いという理由で、ミレーナでの避妊を継続していく。

(現在27歳だし、筋腫はあるし、時間と共に妊娠の可能性が狭まっていくということを自覚しつつ。)

 

ただ、最近「妊娠出産・育児面白いよ!おすすめだよ!」って周囲の人(友人や上司)が推してくれるので、以前よりは妊娠出産についてポジティブな印象を持つようになった(他人の価値観や実践を聞くのは基本大好きなので今後も是非聞かせてください)。

また、重度とされる障害を持つ人達が自分の子どもを産んで、周囲の支援者と楽しく子育てをしているのを見たり、あるいは親たちの実践―障害児の親たちが子の地域自立生活を模索していたり、シングル親たちが社会とつながるための豊かな実践をしていたり、勇気ある選択をして子どもを手放す(施設や里親に預ける)親達の存在―に心を揺さぶられることもある。静かな夜に、蝉の声だけが響く台所で残飯を片付ける母の背中に向かって「たぶん私は生涯子どもを持たないと思う。」と伝えた17歳の自分を思い出す。10年経ってみて、「なんとかなるさ」と言える社会になってきたのかもしれないと心で思う。また、子どもを持たずとも豊かに生きる人やパートナーシップの形もたくさんあるということを今では十分知っている。

今月14日には、同性婚を巡る集団訴訟*5が始まった。婚姻の自由と公平を求めて、声を出せずにひっそりと生きている当事者たちの沈黙の希望を背負って、原告らが立ち上がった。結婚するしないも、子どもを持つ持たないも、どう生きてどう死ぬかも、傷ついた経験や社会的障壁によって奪われていた選択肢についても、今より未来は自由になるのかもしれない。一人ひとりの生きやすさのために、社会は変わっていくのかもしれない。

優生保護法による強制不妊手術の国賠訴訟も大きなうねりをみせている*6。10代の頃の私が「生殖」について立ち止まるきっかけになったのが、優生思想を巡る葛藤だった。20代前半でリプロダクティブヘルス・ライツの思想を知って、生殖は権利なのだと知って、自分の身体に関することについて自分の言葉で決定し表現していきたいと強く感じるようになった。性に関することは人間の根幹なのかもしれないと、どこかで読んだ。私もその考えを支持する。自分のために自分の性を享受したい。責任や哀しみも引き受けながら自分の身体で出来ることをあきらめずに楽しみたい。 

 

これにて経過報告は…終了…かもしれないしまた書きたくなるかもしれない。

とりあえず保留ということで、今後ともよろしくです。人生は続くったら続く!


https://toyokeizai.net/articles/-/246717


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*1:もし、ピル等ホルモン剤を飲み始めるのが遅かったらもっと早くに子宮筋腫が出現していたと思うし、逆に月経痛に悩まされていた中高生の頃からピル等ホルモン剤を使用していたらもっと長い期間健康体でいられたかもしれない

*2:個別化する乳がんケアへのさらなる選択肢 乳房用超音波画像診断装置「Invenia ABUS」の販売開始(2014年9月24日) - ニュース - イベント&ニュース

*3:ただし筋腫の大きさ、数、位置によっては除去手術が必要なこともあるし、不妊の原因になることもある

*4:この訴訟は注目してる:「本人の同意なしになぜ生んだ?」インドの男性が両親を告訴へ | ハフポスト

*5:News Up 「ふうふ」になりたい | NHKニュース /「隣にいるはずのパートナーが、ここにはいない」彼が匿名で裁判を起こす理由

*6:優生手術に謝罪を求める会:優生保護法による強制不妊手術に対する国賠訴訟