うれぴっプルン戦記

性的主体性と添い寝とダンス

「虫歯も性感染症だから気をつけて」と諭された

幼稚園の頃、親同士が仲良いという理由で、よく遊んでいた女の子がいた。ヒトミちゃんという子だった。いつも丁寧に歯磨きをしているのが印象的で、小学校での歯科検診でも一切虫歯がないどころか「よく磨けていますね」と毎回褒められていた。それはヒトミちゃんの親御さんが、幼稚園生の頃から「歯を大事にしなさい」と根気強く躾けていた影響だったとわかった。食事の時間もおやつの時間もきちんと決められていて、起床・就寝含め一日に五回以上歯磨きをしているようだった。最後は親御さんが仕上げの歯磨きもする。この習慣を身につけるためには継続した大人の努力が必要かと思う。(幼い子にとって、家庭とは、共同生活者である大人の生活習慣が影響し、かたよった常識を形成してしまう場所でもある)

 

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子の虫歯と親の年収の相関データもある(貧困家庭ほど虫歯が多い結果になる)。

年収が低い区ほど低学年児童の虫歯率が高い傾向にあります。相関係数は-0.8349にもなり大変強い相関関係です。地域単位のデータですが、貧困と虫歯の結びつきのマクロ的な表現といってよいでしょう。まず考えられるのはお金がなくて歯医者に行かせられないということですが、都内23区では義務教育段階の子どもの医療費は無償ですのでこの面ばかりを強調するのは誤りでしょう。

補足として、貧困とは、単に貧乏か(経済面)だけでなく、「虫歯リスクに対する知識がない」「(親子共に)自己肯定感が低い」「健康に対する意識が低い」「医者にかかれる時間がない(他に優先すべき課題が多く後回しになってしまう)」という精神/環境面も指すだろう。しかし、親がどんなに配慮していても、子どもが言うことを聞かず虫歯になることもあるし、躾云々の問題ではなく難しい性質を持つ子もいるから常に親の責任や影響によるものとも限らない。

 

私の親は口うるさいけども、ヒトミちゃんの親御さんほどではなくて、お菓子も好きな時に食べてよくて、子どもながらに「ヒトミちゃん、いつもお菓子食べてなくて偉いなあ」なんて遠目にみていた。(快楽や好奇心を抑制できないどころか突き抜けていく子どもだったので親に隠れてお菓子を食べたり失笑ものの漫画を描いたり徹夜してポケモンゲームやっていた)

しかし、大人になってみて思うのは、「ヒトミちゃんと親御さんの教育は正しかったんだな」ということだ。それは、【綺麗で白い自歯を維持すること】の大切さと難しさが痛いほど身にしみているからである。

 

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おとなのお口の健康|お口の健康情報ナビ|JFOHP::日本口腔保健協会::

医療や福祉の現場に出てみると、自分の歯で生きることがいかにクオリティ・オブ・ライフに繋がるかを学んだ。口腔内を清潔に保ち続けること(そして自分で噛んで味わって飲み込むこと)が、病気の発症や進行を防ぎ、健康寿命を伸ばすということを学んだ。

歯並びが良くて、歯茎も綺麗で、欠けてない白い歯。…外見のメリットもあれど、それ以上に、内側の問題、自分の健康に直結することなのだ。長期スパンでみても間違いない。加齢と共に、体力は落ちるし、皮膚がたるんだり乾燥しやすくもなるけど、栄養あるもの食べて、筋肉つけて、標準体型を保てるよう適度な運動をするのと同様に歯の健康状態を保つことに注意できれば良い感じで老いることが出来そうだ。

 

ナチュラルに、「自分の身体を大切にしたい」と思える人もいれば、全くそれが出来ない人もいるし、それ以前に自分が自分であるという肉体感覚を得られない環境に生きる人もいる。自己肯定感云々を獲得しようと藻掻くことは、生きる中での各々の課題かと思うけど、結局自分の身体を軽視して雑に扱い続けると、他人の身体を傷つけてしまうことに繋がるから厄介だ。また、ただしい知識がないままだと、科学的根拠のない、間違った健康法で身体を壊すこともあるから恐ろしいと思う(健康指向のわけわからない宗教とか案外多いのでご注意を)。

そんな中、私がよく考える「健康」といえば性的関係内の事だ。「相手の肌に触れるとき、手は清潔か、爪は切ってあるか、相手を怖がらせず優しく出来ているか」から始まって「不快だ、痛い、と言えない(我慢して平気なふりをしてしまう)ことで、相手もそれに気付けず、最終的にセックスが苦痛になった結果、相手も改善できないまま傷つく」なんてこともある。「自分の身を守る避妊方法や性感染症予防について関心を持てないことでお互いの身体がリスクに晒される」というのも基本かと思う。

 

高校生の頃は、教科書で習う程度の避妊の知識と、曖昧な性病の知識しかなかったからセックスが恐怖でしかなかった。生殖に興味がなかったので、女体持ち特有のリスク(妊娠)をかなり意識していた。自分の殻に閉じこもっていて、他人を受け入れない性質もあった。

けれど、成人後、他人とちゃんと関われるようになりたいと思い、自分の心身を受け入れる気持ちになり、改めて性について勉強してみた。ピルを使用してみたり、(ゴムを使っても性感染症のリスクはあるし完璧な予防方法はないので)定期検査に行くことは大事だなと思うようになった。

結果的に、21歳の頃から性的パートナーと一緒にHIV性感染症の検査に行く習慣ができた(毎回自分から誘ってる)。「一緒に行こう」と言えなかった過去の自分はいつもセックスや関係性に不安があって心の底から付き合いを楽しんでいたことはなかったなと思う。今は、「性感染症検査や避妊についての提案を無視されたら性的関係を結ばなくていい」という自分の価値観を貫いて行動できるようになった。「あなたと安心した状態で楽しくエッチしたいから検査行こう」と声かけて嫌がる人なんてほとんどいない。第一に、そういうことを堂々と言える関係性を形成できるようになった自分を本当に褒めてあげたいし、自分と向きあおうとしてくれた人々には感謝しきれない。

 

性感染症も、がん検診も、避妊対策も出来ているから…とわりと安心してたんだけど、昨年あたり、知人男性に「実は、それだけでは足りないんだよ」「虫歯も性感染症だから気をつけて」と諭された。しかもその彼は「相手に虫歯があるとわかったら、相手が治療終わるまでキスしないようにしてる」「自分の健康が大事だから」と確固たる意志を持っていた。うへー。超かっこいいやん。

 

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※虫歯や歯周病の菌は唾液感染なので、キス以上に、育児に伴う親子感染(特に赤ちゃんは抵抗力が弱いので罹りやすい)も多くみられるそうだ。そして、かならず感染するという訳でもなく、口腔内を清潔に保ち、菌が好まない状態にすれば防げるともある。他の性感染症と一緒で予防が大事。

 

面倒臭さや忙しさに負けて「歯が痛いなと思ったら歯医者に行く方式」ではなく、優先的に歯医者の予約をして、定期検診&クリーニングで病気予防に努めなくては………。そんな訳でとりあえず今年初めての歯医者に行った。年末から気になっていた親知らずを抜いてきて、流動食ばかり食べている。残りの人生、歯を含め肉体全般を大事に労って生きていきたいなと思う。

それにしてもヒトミちゃんの親御さんグッジョブ!!すぎる。私も、幼児の頃から気をつけるべきだったし、親の言うことを素直に聞くべきだった。当時の自分を諭しに行きたい。 そして20年後のヒトミちゃんの歯を拝見しに行きたいわ。絶対良い歯してるよね。元気かな。

 

歯磨きの歌検索してたら(幼児とその親御さんが微笑ましすぎる)


はみがきじょうずかな

なつかしい歌見つけたわ…バナナに思いを馳せてゆけ…グッド・バイ


とんでったバナナ